朝ドラ「スカーレット」は喜美子の物語だけど、八郎さん寄りに見ているせいか、どうしても八郎さんの気持ちばかり考えてしまいます。
スカーレット自体が、かなり余白のある物語なので、主人公のきみちゃんの気持ちさえも、こちらで想像することが多いのですが、その(元)夫となるとなおさらで、加えて演じている松下さん自身がそのような演技をされているため、想像力というか考察力が必要になります。
でも、天才肌のきみちゃんと違って、すごく人間らしくて魅力的なキャラクターなので、想像しがいがあって、私は八郎さんが大好きです。
きみちゃんが穴窯を成功させた時、どうして八郎さんは何も言わずに川原家を去ってしまったのか。
どうして信楽を離れたのか。
どうして今陶芸を休んでいるのか。
その答えははっきりとは語られていません。
そのうち語られるかな?とも思ったけど、そのまま時間が進んでいるし、これはきみちゃんの物語だから、多分もう語られることはないかな…と思っています。
ごごナマで松下さんがその辺りの八郎さんの気持ちを語って下さったので、それで整理整頓しました。
きみちゃんを支えられなかったこと、きみちゃんが自分を超えてしまったこと…
きみちゃんの才能を誰よりも認めていて、応援していたはずなのに、いつしかそれができなくなってしまった。
陶芸家としてどうしても譲れない部分が、色々あったのだろうな、と…
それを「嫉妬」という言葉で片付けてしまうには、あまりにも深い深い思いが、そこにはあったのだろうと思いました。
そのすべての思いを言葉にしたのが「すごいな すごいな すごいな 喜美子」だったのかなと。
それでも、もう一度「一から出直す」と愛媛に行った時は、本当に陶芸家としてやり直すつもりだったのだろうと思います。
だけど、あのきみちゃんの作品を見てしまっては、もう、やり直すことはできなくて、名古屋に行くことにしたのかなと思いました。
ただ個人的には、あれだけきみちゃんの背中を押したんやから最後まで支えてよ、という気持ちはずっと残っています(笑)むしろお金云々でためらっていたのはきみちゃんだったのに。。
そんな八郎さんだからこそ、再びろくろに向かえる日が来て本当によかったと思いました。そして作陶シーンは本当に素敵でした。あの瞬間だけは、昔の八郎さんに戻ったような気がして、あの時手放してしまった時間を大切に取り戻すかのような、素敵なシーンでした。
きみちゃんと八郎さんに、武志がいくれてよかった、武志が陶芸嫌いになってなくてよかった…
武志がいなかったら、2人は再会して新しい関係を築くこともなかったと思うし、武志が陶芸してなかったら八郎さんも前に進めなかっただろうし…だからこそ今後の展開がしんどいのですが。。
ラストまでしっかり見届けたいと思います。
それにしても、やっぱりどう考えても、よう考えても、きみちゃん以上に八郎さんも波乱万丈な人生だと思っています…八郎さんメインで朝ドラできると思う…(笑)